フランスは「日本びいき」?在仏スタッフが語る、日本文化愛を感じる場面4選

公開日:
2025-11-27
フランスは「日本びいき」?在仏スタッフが語る、日本文化愛を感じる場面4選
フランスは「日本びいき」?在仏スタッフが語る、日本文化愛を感じる場面4選

「フランス人は日本びいき」「フランスは日本文化が根付いている」などと聞いたことはありますか?
実際にフランスを歩いていると、アニメやマンガに熱中する若者、ラーメンや寿司を日常的に楽しむ食通、かわいい雑貨や工芸品に目を輝かせる人々……日本文化に触れ、愛している人々の姿を至るところで目にします。

この記事では、フランス在住スタッフの目線で、アニメ・マンガ、日本食、生活雑貨・工芸品、そして大規模な日本文化イベントまで、フランスで愛され続ける日本文化の魅力を4つの切り口でご紹介します。

この記事を書いた人:スタッフI

フランスの地方都市在住5年目スタッフ。
日々感じているフランス現地のリアルをお届けすることで、日本のクリエイターの皆さまの海外進出のお役に立てばと思います!

1. アニメ・マンガ人気はフランスにおいて日本文化浸透の原動力

最新のものだけでなく、懐かしの作品まで

アニメ・マンガは、フランスの日本びいきを語る上で最も大きな原動力といえるでしょう。

フランスは漫画の市場規模が日本に次いで世界第2位!30〜40代のフランス人の多くが、聖闘士星矢、シティーハンター、セーラームーンといった日本のアニメを観て育っています。

人気ブティック「Merci(メルシー)」とキティちゃんのコラボレーションをはじめ、街中の広告やショップでは、ピカチュウやマリオなど日本のキャラクターが多数登場。

パリ水族館×キティちゃん
アドベントカレンダーにもマリオ登場

こうした光景はパリだけでなく、スタッフIが住む、人口12万の地方都市でも珍しくありません。
日本のアニメやゲームのキャラクターは、フランスのファッションや雑貨の世界にまで浸透しています。

子供向けのメリーゴーランド。どこかで見たような…

若い世代もSNSや動画配信サービスを通じて日本の最新アニメに触れ、上の世代と同じく日本文化を「クールで魅力的なもの」と感じています。

フランス全体で、日本のアニメ・ポップカルチャーは世代を超えて愛される存在であり、「フランスで日本文化を好きになる」のは、もはや自然な流れになっています。

2025年10月にはフランスでも「チェンソーマン レゼ篇」公開。主題歌の米津玄師も人気

2. パリでラーメン、寿司、コンブチャ!?フランスで日本食が定着!

パリを中心に、ヘルシーな日本食はフランスで定着しています。

「食文化」をテーマにした博物館でも、あのグルメ漫画を発見!

パリ中心にラーメンなど日常食が定着

寿司、ラーメン、天ぷら、和菓子まで、フランスで日本食はもはや日常食として愛されています。
特にラーメンは日本から見ると驚きの高価格帯※ながら、多くの店で行列ができるほどの人気ぶりです。

※(例)一風堂のラーメン
日本:1300円前後、パリ:3300円前後 (2025年11月現在のレートによる)

パリ1号店「一風堂サンジェルマン店」▼

手軽でヘルシーな日本食がフランス人の生活に浸透し、「onigiri」、「yakitori」、「sake」、「bento」などの日本語もそのままフランス語として使われており、日本のかぼちゃは「Kabocha」、しいたけは「Shiitake」として売られているのを市場などで見つけることができます。

高級路線のレストランでも日本ブランドは不動の存在

また、日本人シェフが手がけるフレンチレストランや、フレンチ×和食のフュージョンで注目を集めるレストランも多く、「日本=おいしい」というイメージが浸透しています。

日本人シェフによるフレンチで、ミシュランの星を獲得しているMontée▼

フレンチ×和食のフュージョンで、今年1つ星を獲得したYozora▼

フランスで人気の「コンブチャ」とは?

さらに、健康志向の人々の間では “kombucha(コンブチャ)” と呼ばれる発酵飲料が注目されています。
名前は日本の「昆布茶」と名前は同じですが、中身は全く別の飲み物です。

日本の昆布茶:昆布をお湯で溶かして飲む、塩味のある和風のだし系ドリンク。温かくてほっとする味わいが特徴
コンブチャ:紅茶や緑茶に砂糖を加え、SCOBY(酵母と乳酸菌の共生体)で発酵させた飲料。甘酸っぱく、微炭酸があり、健康志向の人々に人気。日本では「紅茶キノコ」として知られています。

コンブチャという名称の起源は定かではないものの、「日本=ヘルシー」というイメージがパリで強まっている象徴と言えるでしょう。

昆布も装い新たに、おしゃれな「トレンドアイテム」として

3. 日本=クール!生活雑貨から工芸品まで

フランスで日本文化人気を感じるのは、アニメや食文化だけではありません。
日常生活の中で触れる雑貨や工芸品といった日本のプロダクトの評価も年々高まっています。

和風の食器も珍しくない

可愛い文房具や、使いやすさを追求した日本の日用品は、フランスにない「細やかさ」が人気。工芸品店では、日本製タオルがその品質の高さで注目されています。

スーパーで、「日本」と大きくプリントされた水筒や、怪しい日本語のTシャツを見かけることも!

イラストを描くなら、三菱鉛筆POSCA!
日本人が英字Tシャツに感じる「おしゃれ感」と同じ?

「日本=クールで信頼できる」というイメージがパリで強く根付いています。
フランスで暮らしていると、こうした雑貨や工芸品に手を伸ばすフランス人の姿をよく見かけます。
日本の文化や品質を生活の中で実感し、愛している人が多く、まさにフランス人の「日本びいき」を象徴する光景です。

【番外編】とはいえ、「ホンモノ」だけがあるわけではない悲哀も

ご紹介してきたように、日本に好感を持ってくれているフランス市民。現地在住の日本人としては、先達が築いてきた日仏の良好な関係に頭が下がるばかりです。

ただ、スシショップに行けばお味噌汁にはマッシュルームが入っていたり、レンゲと一緒に出てきたり、醤油は(九州のたまり醤油とも違う)なんだか甘い醤油だったり……。私の住む街には先日「伝統的な日本料理のビュッフェ」がオープンしましたが、どうやらヤムチャも提供しているようです。
長襦袢も浴衣も羽織も全て「キモノ」としてルームウェア用に売られているのは「そんな使い方もあったか」と目からうろこですが、日本の「雪見だいふく」状のアイス商品が「Mochi(しかも発音は”モシ”)」という名前で浸透しているのにはまだ抵抗を感じます。

玉石混交で根付いた結果、日本人から見ると違和感のある独自の「ジャポン」が存在しています。今後さらにフランス人が質の高い日本文化に触れる機会が増えることで、もっと深く、広く文化体験を楽しんでもらえたらと思っています。

4. ヨーロッパ最大の日本文化イベントがフランスで開催&大人気

フランス・パリで開催、ヨーロッパ最大の日本文化イベントJapan Expo Parisが毎年約25万人を動員するほどの人気を誇ります。

様々な要素が複合的に作用し、「日本文化人気」が生活の中に自然に存在するレベルに達しているフランス社会

その一方で、前述のように街中では「独自解釈のジャポン」に出会うこともしばしば。
だからこそ、「本物のメイド・イン・ジャパン」が集まるJapan Expoの存在は、現地日本ファンにとって特別な場になっています。

世界各地から日本文化ファンが集結

アニメやマンガ、ゲームはもちろん、和雑貨や工芸品、伝統芸能まで、日本のあらゆるカルチャーが一堂に会する光景は圧巻です。

会場の熱気を前にすると、「フランスの日本びいき」を感じずにはいられません。

2025年の開催レポートはこちら▶仏・マクロン大統領も来訪!「Japan Expo Paris 2025」開催レポート

フランスの「日本びいき」は一過性のブームではない

アニメ・ポップカルチャー、日本食、生活雑貨・工芸品。
フランスではジャンルを問わず、日本文化が深く根付いています。

その背景には

「品質の高さ」

「独自性」

「繊細さ」

「物語性」

といった、日本ならではの魅力に対する確かな信頼と愛着があります。

この「日本びいき」の流れは、観光や消費だけでなく、日本のクリエイターやアーティストが世界へ羽ばたくチャンスとしても、近年ますます注目されています。

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ご紹介した通り、欧州最大級の日本文化イベント Japan Expo Paris には、毎年約25万人の日本ファンが集まります。
私たちJapan Promotionは、これまでたくさんのアーティスト・クリエイターの出展をサポートしてきました。

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