中東最大級のコンテンポラリー・アートフェア「World Art Dubai(ワールド・アート・ドバイ)」。65か国以上から400を超えるギャラリーやアーティストが参加し、1万点以上の作品が展示されます。
先日開催された今会期は、10周年を迎えた昨年よりも会場面積を広げ、さらにパワーアップ!「More than just an art fair(ただのアートフェア以上のもの)」を掲げる当フェアの様子をレポートします。
イベント名:World Art Dubai 2025
会期:2025年4月17日(木)~4月20日(日)※16日(水)招待客限定公開日
会場:Dubai World Trade Centre Hall 1 & Za'abeel Halls 1, 2 & 3
進化を重ねる国際アートフェア
ドバイの発展を支えてきた国際展示場で、例年3つのホールにまたがって開催されてきたWorld ArtDubai。今年はさらにもう一つホールが足され、過去最大の規模で、世界各国からの絵画、彫刻、インスタレーションが展示されました。
会場中央のステージでは、終日ライブアートパフォーマンスや、アーティスト活動に関する講演会、作品をアピールする「アート・ウォーク」などイベントが催され、来場者とアーティストが一体となって会場を盛り上げました。

初日には王族も来場
中東最大級のアートフェアというだけあり、注目度も高い当フェア。一般公開初日には、王族を代表してラティファ・アル・マクトゥーム王女が来場されました。
ドバイ文化芸術局(ドバイ・カルチャー)の会長も務められているラティファ氏は、日本の文化にも強い興味をお持ちとのこと。日本からの公式出展窓口となっている弊法人エリアに立ち寄られた際には、「私たちは日本のアートにいつもインスピレーションを受けています」とお話しくださいました。

幅広い日本のアートを発信
35組のアーティストと共に出展した弊法人のブースでは、日本画や書道といった日本の伝統的な技法を用いた作品から、ストリートアートを思わせる勢い溢れる作品、ドバイでも人気を誇るアニメ風の作品などコンテンポラリーなジャンルまで、幅広くジャパンアートを紹介しました。
来場者との積極的なコミュニケーションで、大きくSNSのフォロワーを増やした方も。各国の様々なテイストで溢れるフェアの中、「このブースが一番面白い」と、そのバリエーションの豊富さや奥深さに興味を持って再訪される方もいらっしゃいました。

国際色豊かなハイエンド層の来場
その目覚ましい成長を背景に、各国から人が集まるドバイ。当アートフェアにも、民族衣装に身を包んだ現地出身の方から、イギリス、イタリア、ロシア、インド、中国など、世界中の方がいらっしゃいました。
富裕層の専属バイヤーや、現地のギャラリー、「大きな作品を探しているんだ」という方から、家族連れや学生まで含む、来場者層の幅広さも当フェアの特徴です。特に週末にかけて来場者数が増え、具体的な購入検討をされる場面も見られました。

購入の決め手は「一目ぼれ」
「一目ぼれ」で購入が決まったのは、JAPAN PROMOTION FRONT ARTIST(ジャパンプロモーション・フロントアーティスト。通称:JPFA)として出展した三森麻理亜さんの作品。「ミニマルな美学の中に穏やかなバランスを感じる」と気に入られ、作品2点(合計で約70万円)を即決でご購入いただきました。
作品についての詳しい説明を聞く前から、もう買うことは決めていたようだったご夫婦。まさにアーティストの姿勢や思いが、作品から伝わるのだということを感じた瞬間でした。
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オンラインだけでは伝えきれない作品の魅力を、世界へと発進した5日間。
来年も、きっとさらに力強く存在感を増すであろうWorldArt Dubaiから、目が離せません。