アートショッピング・パリ2025(秋会期)レポート|芸術の都・パリの人々のアートの楽しみ方とは

公開日:
2025-11-12
アートショッピング・パリ2025(秋会期)レポート|芸術の都・パリの人々のアートの楽しみ方とは
アートショッピング・パリ2025(秋会期)レポート|芸術の都・パリの人々のアートの楽しみ方とは

2025年10月、芸術の都・パリにて、フランスをはじめヨーロッパ、アメリカ、アジアなど世界各地から多彩な作品が一堂に会するアートフェア「Art Shopping Paris 2025(秋会期)」が、ルーヴル美術館直結の複合施設「カルーゼル・デュ・ルーヴル」にて開催され、約2万5000人が来場しました。

弊法人は今年も総勢約120名の日本人アーティストの出展をサポート。各ホール入口のほど近くにブースを構え、日本のアートを発信しました。

開催概要|老若男女のアートファンが集結

Art Shopping Paris(アートショッピング・パリ)は、毎年春と秋の2回、2007年から定期的に開催されているアートフェアです。

■開催概要
イベント名:Art Shopping Paris 2025(秋会期)
会期:2025年10月17日(金)~19日(日)
会場:Carrousel du Louvre(カルーゼル・デュ・ルーヴル)
公式HP:Art Shopping Paris

オープニングパーティーから大勢の人が来場

パリの中心、ルーヴル美術館直結の会場には、学生、小さな子供を連れたカップル、お年を召したご夫婦まで、幅広い来場者がアフォーダブルな(手の届く)作品を探しにやってきます。

肩ひじ張らない来場者の様子からは、フランスにおいていかにアートが生活の一部として根付いているかが感じられました。

今年も弊法人では日本人アーティストの出展をサポート。会場入口正面から続くエリアや、ホールのメイン通路に面した区画にブースを展開し、総勢121名のアーティストの皆様の作品を世界へ発信しました。

‍世紀の強盗事件発生も 無事開催

最終日朝には、隣り合うルーヴル美術館でナポレオンの宝飾品が盗まれる強盗事件が発生!美術館は急遽閉館となり、退出を余儀なくされた人で一時周囲が混みあいました。

幸いカルーゼル・デュ・ルーヴルでは開場に問題なしと判断され、予定通り最後まで開催されました。

週末3日間にわたるアートの祭典「Art Shopping Paris」レポート

3日間にわたる会期では、初日の華やかなオープニングから、週末にかけてのにぎわいまで、パリらしいアートシーンが繰り広げられました。

開催初日 芸術と出会いが響き合う「ヴェルニサージュ」

音楽とアートが響き合うヴェルニサージュのひととき

アートショッピングは、作品を「売る」「買う」だけのアートフェアではありません。

初日夜は、フランスで古くから「ヴェルニサージュ」と呼ばれる、オープニングパーティーから始まります。
招待客だけがシャンパンやワインと共に作品を楽しむことができる機会で、会場内をまっすぐに歩くことも難しいほどの多くの人が来場。
フレンチポップからジャズ音楽まで、生演奏と生歌が会場のお祝いムードをいっそう盛り上げました。

一般客より一足先に見られる特権を生かし、気になる作品を目ざとくチェックして、「最終日に取りに来ます」と約束される方もいました。

2日目から最終日へ、熱気と出会いに満ちたパリの週末

多様な視点が交わる会場。アートを介した対話が新たな発見を生み出します。

2日目の土曜日と、最終日の日曜日は、落ち着いて作品を鑑賞したり、慎重に購入を検討する人が増えます。パッと目に入った作品だけでなく、その並びにある作品をスタッフの説明を受けながらじっくり見る人も多く、多様な作品との出合い、意外な発見や感動を楽しんでいるようでした。

説明を聞くだけでなく、自分が感じたこと、自分の見方を言葉にして共有してくれるのがフランスのアートフェア来場者の特徴です。

来場者の多様性もあいまって、様々な考え方に直接触れられることも、パリのアートフェアの特色といえます。

パリのアートフェア出展に見る、日本人アーティスト作品への反応

そんなアート需要の高いパリのアートフェアでは、日本人アーティストの作品への関心の高さも垣間見られました。

日本の作品を囲み、丁寧に見入る来場者たち。

来場者からの感嘆の声

今年も出展したのは、技法も表現する内容も多種多様な約120名のアーティストの方々。それぞれの個性豊かな作品世界に、「唯一無二でとてもオリジナルだ」「見るだけで、その背後にある熟考と手仕事の重みを感じる」など、多くの来場者が感嘆の声を上げました。

‍抽象的な女性の絵に「孤独を感じる」という感想を寄せる方もいれば、同じ絵を「穏やかな、恋をしているような絵だ」と感じられる方も。また、ギャラリストをしているという方は、刺繍の作品を「インスピレーションを与えてくれる」と称賛していました。

「日本のアートは、平凡なものと非凡なものを結びつけていてとても面白い」と総評する若い男性来場者も。日本文化そのものへの高い関心も伺えました。

作品を購入された方々の想い

作品をご購入いただいた方の好みや動機も様々。イラスト作品を「娘へのプレゼントに」と購入された方や、構築中のコレクションに加えたいと立体作品を購入された方、購入したばかりのアパートに飾りたいのと語られた方など、それぞれの方が、各々の理由で一期一会で出合った作品の購入を決められました。

一人の購入者からは、「私をこれほど豊かにしてくださったこと、そしてあなたが作品に込めた要素を明確に受け取れたことに感謝したい」と、アーティストに感動を伝えていただきました。

メディア・関係者との交流で新たなチャンスも

来場者の中には、アート系のメディア関係者も。「アーティストとコンタクトを取りたい」「作品を紹介させてほしい」という申し出があったり、実際に会場で取材が行われるなど、その場の展示を越えた展開がありました。そうしたチャンスに巡り合えることも、アートフェア出展の魅力の一つでもあります。

出展のご相談は「お問い合わせ」から

来年も私たちは同様の規模でArt Shopping Paris出展を計画しています。

多くの人が訪れる、ルーヴル美術館すぐ近くという特別な会場での展示にご興味のある方は、まずお問い合わせください。

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