書籍やカタログとして、手に取れる形になっていることで、それ自体が一つの作品になります。
SNSやウェブサイトなど、気軽に情報に触れられる現代においても、紙媒体の「きちんと感」は健在。信頼性や高級感の演出には欠かせないツールです。
数多くのツール作成を手掛けてきたデザイナー、ライターが制作を社内で一括して対応。狙いを効果的に実現するためのノウハウがあります。
スペイン・マラガ在住の日本人現代美術家・華道家、Michiko Bokka。「墨華(ぼっか)」とは、墨と生け花を融合させ、伝統にとらわれない自由で斬新な作風を表現する技法です。展覧会では、積極的にデモンストレーションを行い、現代墨と生け花の融合によるデモンストレーションは、各地で好評を博しています。2020年以降、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが世界を席巻しました。人々は感染への恐怖に怯え、多くの人が亡くなりました。今回の展覧会用に作られた作品は、喜びや美しいものを作りたいという思いとは別に、悲しみから生まれたものです。しかし、未来への一筋の光のように、希望を込めて描かれています。
画家と合気道家、二つの顔が織りなす「気」の世界が表現された、小堀秋氏の画集。絵筆と気の流れ、そのどちらも自由に操る小堀秋氏の初画集は、型にとらわれない表現の集大成です。2014年の横浜北部美術公募展での大賞受賞を機に本格的にアーティストとしての道を歩み始めた小堀氏は、自らを「画家と思ったことがない」と語り、一貫したスタイルを持たないその自由さこそが、見る者の感性に鮮やかに訴えかけます。
実在の風景や人物と自身の内面世界を共鳴させ、独自の美を描き出す優れた日本画家、星野友利氏の画集です。 日常的な題材であっても、氏の鋭い芸術的感性と詩情あふれる表現によって、そこに命と詩が宿ります。 自然や人間に対する細やかな眼差しを持ち、飾り立てず誠実に描かれる作品には、若さから老いに至る生命の流れが深く表現。 構図には日本と西洋の芸術的伝統が融合し、表現に幅を与えていると評されました。 中でも特筆すべきは色彩感覚であり、穏やかな色調の中にテラコッタやイエローといった暖色を巧みに配し、自然の力強さと調和を映し出します。 作品には音楽的なリズムすら感じられ、鑑賞者は星野氏の絵を通してこの世界の真の美しさと向き合うことになるでしょう。
独自の点描画的技法が世界中で評価されている牧野満徳氏の作品集です。 明るく穏やかなエネルギーに満ち、卓越した技術と理論に裏打ちされた表現で観る者を惹きつけます。 西洋美術の技法を応用しつつ、描かれるのは富士山や四季折々の日本の風景。 この技法は氏の地元の茶畑の風景を描くために生み出されたものです。 伝統美と西洋の光の表現が見事に融合し、独自の世界観を築いています。 特に「光」や「香り」といった目に見えないものを繊細に表現する手腕は見事で、心に深い余韻を残します。 中でも富士山は氏の象徴的モチーフであり、気高さと力強さをもって描かれ、点描技法を応用した独自のスタイルによって唯一無二の存在感を放ちます。作品に込められた自然への敬意や、生きる喜びがにじむあたたかな感性は、世代を超えて人々を魅了し続けることでしょう。
パリ、ニューヨークなど各国で個展を重ね、国内外で高い評価を得る画家・宮内紀子氏による抽象絵画作品を収載。絡み合う紐、巧みに組み合わされたモザイク模様、波打ち際の水の様子など、宮内氏独自の視点を通して表された心象風景の数々を、豊潤な色づかいに着目しながら細部まで丁寧に再現しました。
高潔でありながらもミステリアスな独特の美しさを湛えた人物画を数多く制作し、国内外に多くのファンを持つ西崎純氏による絵画作品の紹介と、東京・フランス・イギリスなどこれまでに各国で展開してきた個展レポートを収録。2020年1月に東京・上野の森美術館で行われた個展の開催を記念する一冊として、会場でも紹介されました。
先駆的な書道の約40点の絵画が描かれ、思い浮かぶ言葉やイメージを自由にインク、水、筆で操る細谷七樹。彼の作品「Thank you」に加え、彼の作品と共に生き、生きることへの感謝の気持ちとともに、観音のようなアイドル、木の魂のような不思議なモチーフも持っています。そして魂。インクの微妙なニュアンスや手書きの息吹など、正確に再現された雰囲気で動作します。
国内外で高く評価され、スペイン、フランス、ベトナムをはじめとする国際舞台でも活躍してきた陶芸家・美術家、羽下昌方。その独自の芸術観と人生哲学を綴った一冊が、本書『日本に生まれて』です。陶芸と絵画の創作を通じて人生と向き合い続けてきた著者が、人生・芸術・真理について、自己の内面と社会の在り方を往復しながら紡ぎ出した、深い精神的探求の書でもあります。物質的な満足にとどまらない精神的充足を求め続けてきた羽下氏のまなざしは、現代を生きる私たちに「個」としての覚醒と連帯の可能性を問いかけます。創作の現場から生まれた哲学的随想としても、芸術家の精神的自伝としても読み応えある一冊。静かに、しかし力強く心に響く言葉の数々が、読む者の内面に火を灯します。
国内外の数々の展覧会で高い評価を受け、現代芸術の先駆者として確固たる地位を築いてきた芸術家・羽下昌方氏珠玉の作品集です。その作品には、宇宙的な視点と哲学的洞察が凝縮され、鮮やかな色彩と細密なオーナメントが織りなす独自の世界が広がります。見る者を幻想と現実の狭間へと誘うその表現は、単なる装飾にとどまらず、人類の歴史や生命の根源にまで語りかけてきます。「芸術は人生に寄与するもの」と考える羽下氏の深いメッセージは、鑑賞者一人ひとりの心に灯をともすでしょう。本書は、未来への問いと希望を描いた作品を通して、読者に生きる意味を再発見させてくれる、静かで力強い一冊です。
インテリアデザイナー・山本棟子による初の句集です。