小堀秋 作品集

画家と合気道家、二つの顔が織りなす「気」の世界が表現された、小堀秋氏の画集。

絵筆と気の流れ、そのどちらも自由に操る小堀秋氏の初画集は、型にとらわれない表現の集大成です。2014年の横浜北部美術公募展での大賞受賞を機に本格的にアーティストとしての道を歩み始めた小堀氏は、自らを「画家と思ったことがない」と語り、一貫したスタイルを持たないその自由さこそが、見る者の感性に鮮やかに訴えかけます。

本画集には、45年以上にわたる合気道修行とともに歩んできた人生の気配が滲みます。中でも「宇宙と気」をテーマに描かれた50号の2作品は、合気道の精神と芸術が結晶した象徴的な試みです。現在制作中の100号の連作にも期待が寄せられます。

「ただ描きたいから描く」という根源的な喜びに満ちた絵画は、理屈を超えた生命力を放ち、観る者に静かに、しかし力強く問いかけてきます。今、ひとりのアーティストの軌跡が、言葉を超えて語られる瞬間に立ち会う一冊です。

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画集・A4判・52頁